高橋です。秋葉原のイベントでは Expression のセッションが一番人気がありました。
イベントも多少効果があったのか、最近、Expression で検索をするとかなり引っかかるようになりました。フリーのBeta版も出てきているせいもあって少しずつ知名度が上がってきているようですね。(February CTP 対応版はもう少しお待ちください。)
さて、MDC06 のセッションでもお話させていただきましたが、改めてExpression の製品とその周りを整理したいと思います。
Microsoft Expression Graphic Designer
いわゆるドロー&ペイント機能を持った完全なグラフィックツールです。基本的なユーザーインターフェースは前製品「Expression」を踏襲しています。ある意味開発ツールとしての要素はほとんど在りませんが、Webアプリケーションの画材を作る製品としては秀逸です。特に、写真から背景を切り抜くためのツールはMicrosoft Research が研究開発したもので、コレまでのツールと比較しても群を抜いて高機能なものになっています。
開発要素としては、XAML 保存が出来るということがポイントです。この機能により、WPF アプリケーションのためのパーツを作成するためのツールとしての位置づけができるようになります。ただし、場合によっては画像ファイルを同時に生成しリソースとして読み込む構成になる場合があるので注意が必要です。
尚、WinFX Runtime は通常必要が在りませんが、XAML エクスポートの際に必要となります。
Microsoft Expression Interactive Designer
これはある意味、デザインツールではありません。開発ツールです!
なぜこのように言うかというと、Interactive Designer は以下のような特徴があるからです。
- 新規作成はexeアプリケーションか、dll ライブラリ
- Interactive Desinger のデフォルトの保存形式は Visual Studio Project
- 作成された画像データはすべてXAML で生成
- 対応したコードビハインドファイルの.cs/.vb ファイルも自動生成される
- コンパイル実行が可能で自動的に WPF アプリケーションが作成される
- コード作成画面では簡易的な Intellisense が有効になる
- WPF で利用可能なコントロールを使用することが出来る
つまり、デザインツールとしての特性よりも、開発ツールとして特徴を基本としているのです。勿論ユーザーインターフェースや、ツール類は Graphic Designer とはまったく異なっています。タイムラインベースアニメーションや、プロパティウィンドウなどはすべてWinFXのクラスライブラリに紐付いたウィンドウと見ることも出来ます。
ですからこれは、ユーザーインターフェースデザインに特化した、Visual Studio (もしくは、マネージドアプリケーションの統合開発環境)といえるでしょう。
Expression Web Designer
Microsoft の既存の製品の流れを一番汲んでいるのはこの Web Designer です。これまで、Microsoft のWeb デザインツールとしては、Microsoft Frontpage が在りました。そして、Web アプリケーションツールとしては、Visual Studio (ASP.NET) が在りました。この流れを汲んで、Web デザイン/開発ツールとして作られたのが、Microsoft Expression Web Designger です。
HTML, DHTML, CSS など、Web デザインとしてのコア要素のみならず、ASP.NETの優れた開発生産性を取り込んだツールとなっています。
Expression Web Designer は、開発要素としては、ASP.NET 2.0 に準拠したWeb開発ツールとなっています。そのため、XAML/WPF と絡んだ上記の2製品のように WinFX を中核とした製品ではなく、むしろ、現在の ASP.NET 2.0/ Visual Studio 2005 そして、その先の Atlas を見据えた製品となることでしょう。
まとめ
3つの Expression は 3種類のデザインツールとして見られがちです。しかし、上記のように、その特徴は大きく異なっており、むしろ開発ツールとしての要素を深く持った製品群となっています。ですから、デザイナーのみならず、開発をされている方も、一度触ってみていただくと面白い発見があるかもしれません。
shinobu takahashi (shintak)