コミュニティチームの沼口です。本当に寒い日が続いていますよね。
さて、マイクロソフトという会社の会計年度というものは7月から始まります、、、と以前紹介したことがあります。つまりこの12月をもって「前期」が終わることになります。この期のちょうど途中で Mid-Year Review とよばれる業績評価・報告会を本社役員に対して行い、今期の方針およびこの半期にやってきたことが正しいのか、悪いところ、うまくいっていないところがあれば、後期にどのようにして挽回するのか、、、ということが話し合われます。この中でよく Feedback to Corp. と呼ぶ欄があり、本社に対してリクエストを行う機会があります。
私たち日本に住んでいる人たちにとっては、製品やサービスに対する要望があった場合は「あそこが使いづらい」「ここがおかしい」「ここが駄目だ!」という一種否定的な形でフィードバックを返す、受け取ることに慣れている、、、といってもおかしくないですよね。ところが欧米の人はかなり違和感を覚えるみたいです。
もともと「褒められて育つ」という文化・教育の中にいたせいだとは思うのですが、日本からの要望を「そのまま直訳」すると、かなり彼らにとっては厳しいものになり、場合によってはそのおかげで数名のクビが、、、なんてことも冗談じゃないほど、社内で様々なメールが飛び交います。彼ら・彼女らにとってはすでにそれは「フィードバック」や「リクエスト」、「リクワイアメント」といった要望の類ではなく、「批判」としてしか受け取られかねない状況にもなりかねません。
MVP さんをご招待しての本社役員とのラウンドテーブルを開くときがありますが、私は上記の経験から皆さんへ「1つ要求・要望を伝えたい場合は、その前に2つ、3つ良いところをあげて、最後にその1つの要望がかなえられたら、さらにすばらしいものになるんだ!」と言うことをアドバイスします。これ、結構効くんですよ。一生懸命メモをとって、その要望についてさらに詳しいことを聞こうとします。なんとかそれをやってやろう、という気にさせているのですね。
そして同様に重要なのが「簡潔に、明確に」要望を伝える、ということです。日本の人は Thoughful (思慮に富む)だとよく言われます。ひとつの話の中にさまざまな要素を含んでしまいがちです。よって、どれが要望・問題なのかわからなくなるようです。
最初に結論めいた動詞をもってくる英語文法と比べると、日本語文法では最後の最後まで話を聞かないと、どんなことが言いたいのかわからない、、、なんてことをご経験された方も多いのでは?
ですので、その調子で「同時通訳」などを入れながら伝えようとすると、手に取るように先方が「イライラ」しだすのがわかったりします。。。まずは簡潔に要領を「タイトル」のように短く伝え、なぜならば、、、、というやり方なら日本語&同時通訳でもイライラしないようですね。(英語でも同じように関係代名詞を使いまくって、何を言いたいのかわからない、、、なんてこともありますので、本質的には言語に起因しないでしょうね)
満足できないものを出すのが元々悪い!ということはもちろん本質ですが、グローバルでコミュニケーションをするときは、「怒る」という方法よりも「敬意を表してその気にさせる」というほうが無難であり、かつ、実現度合いが高いようです。これは最近の日本にもあてはまるかもしれません。
もちろん、私たちマイクロソフトの社員は真摯にお客様からのご叱責を受け、製品・サービスなどを改善していくべきですが、ことグローバル企業や、もしくは欧米人と話をするときは「その気にさせる」というのがキーワードなことは確かです。